皆さんお元気ですか。
SS業績改善コンサルタントの谷口竜司です。
今回はSSを運営する上で最も大事な
「基本力」について書いていきます。
基本力とは運営力と言い換えても良いと思いますが、
どんな商品、どんなシステムを導入しても
結局はSSの基本力が成果を決めるということです。
私がこの業界に入った時は「現金会員カード」が盛んな頃でした。
給油来店客にお名前・ご住所・電話番号を聞いて現金会員カードを渡す。
そして月に1度ハガキを送って来店を促す。
ハガキを持ってきてくれたお客様に、
ボックスティッシュやトイレットペーパー・洗剤などを進呈。
嫌いな言葉ですが、当時は「モノクレ」と言われていました。
それをやってお客様の来店を増やし、その結果ガソリン販売量が伸びる。
業界が販促費を使える良い時代だったということもありますが、
誰がやってもガソリンを伸ばすことができました。
誰がやってもと書きましたが、
すべてのSSが「成功」したわけではありません。
上手くいくお店とそうでないお店が2極化していました。
それは、「しっかりと計画通りに伸びていくSS」「多少の伸びで
止まってしまうSS」の2つです。
それはなぜか?
お客様に現金カードをご提案するというこの簡単なこと、
お名前・ご住所・電話番号いただくというこのことが
しっかりとできる店と出来ない店の差でした。
全国どの地区でも出来ない店は
「あの人は1000円分しか買わないから」
「さっきの人は他県ナンバーだから」
「あれはバイクで給油量が少ないから」
「あの人はもう来ないと思うので(え!主観?)」
などやらない言い訳してお客様にご提案をしませんでした。
一方成功する店はどんなお客様であろうと必ずリストを
渡し記入してもらいカード発行をしていました。
誰がやっても成功する企画であっても、
こうやって差が出ていました。
当時私は数百SSの現金会員カード導入と販促を
担当していたのでその状況を目の当たりにしていました。
時代は進んで現金会員カードがクレジットカードになり、
さらに非接触媒体になり、紙のポイントカードがメール会員になり、
LINE会員になり、アプリになりとツールは変化しています。
しかし、元売クレジットカードでしっかりと固定できているSS 、
アプリやLINEで固定化が進んでいるSSは店頭でのご提案が
しっかりとできています。
つまりツールが何であろうと
「基本力」ができているかどうかが重要なのです。
これからもツールは変わり続けるでしょう。
が、基本力を身に付ければファンを作り続けることが出来ます。
ではその全ての源となる基本力
を作るにはどうしたらいいか。
まず目的を明確にすることです。
目的を浸透させるために「なぜこれをやるのか」
を部下としっかりと話をします。
ウチで最も安いガソリンの買い方をお伝えする、
それが家計費の節約のお手伝いになる、だから、
クレジットカードのご提案をする、など何のために
やるのかを理解させておくことです。
間違っても元売りから言われているからとか
本社からのノルマだからとか、現場のやる気を
削ぐようなことを言わないことです。
「怒られないためにやる」のではなく、
「カードの本質」を伝えてあげるのです。
そして、SSミーティングを通して、
日々の朝礼を使って同じ事を繰り返し伝えていきます。
繰り返すことが大事です。
なぜなら思考が浅い人や仕事が好きではない人は
断られることがあるとそのことから全力で逃げようとします。
その度に何のためにやっているのかの原点に戻るのです。
もちろん最近では「声をかけて獲得する」というよりも
お得情報を掲載したQRコードを渡してお客様自ら
入会してもらうという流れにもなってきています。
そういったものを上手に使っていった方が良いと思います。
ただ、しっかりと実績を出していくには今現在はまだ
人間の力が必要です。
目的の話の次に目標を決めることが大事です。
ビジネスの行動には数字が伴います。
1ヶ月で100件。1人20件獲得等々。
そのために1人400件の声かけなど、
目標と行動量を数字で見ることが出来るようにします。
これは、「自分は頑張っている」など主観の会話を無くすためです。
誰でも同じ物差しで見ることが出来る数字で話をします。
それからもう1つ大事なことは躾(しつけ)をすることです。
「あいつは何度言ってもやらないんですよね」と
リーダーが従業員に負けるのではなく、その人間に
きちんと約束通りやらせることが大事です。
なぜならそれを放っておくと
「嫌なことはやらなくても良い」という
メッセージになってしまうからです。
従業員が一丸となって進んでいかなければ
いけないSSにあって、一人一人が勝手なことを
やったらどうでしょう。
野球チームでも「俺はバンドなんかしたくない」
「自分の足を活かして盗塁しまくりたい」」と言って
チームのことを考えずに自分勝手にやるメンバーがいたら
そのチームは勝てると思いますか。
当たり前のことができるようにすることが大事なのです。
やらない人間はいます。
全力で抵抗する従業員も多い。
でも大事なことはその人間がやるまで言い続けること。
新しい事は言わずその人間がやり始めるまで同じ事を
「やってやってやって」と言い続けることです。
やり始める前にリーダーが別の新しいことを提案すると、
「新しいことが始まったからそれは行動しよう!」
なんて人間はいません。
やらない人間は何をやってもやらないのです。
新しいことをやらせる暇があれば、今取り組んでいることを
「やってやってやって」としつこくやらせることです。
それがSSの大事なしつけになっていきます。
ここはリーダーとしてつらく力の必要なところですが
ここから目を逸(そら)したり逃げたりすることがないように
本質に向かっていかなければなりません。
スキルパスはそんなリーダーをサポート・応援しています。
最後までお読みいただきありがとうございます。
スキルパス
谷口竜司
メール:ryu@hs.catv.ne.jp
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